アボリジニの知恵と経験
オーストラリア先住民とエミューオイルの歴史
約6万年前からオーストラリア大陸に住む「アボリジニ」。
クィーンズランド州北部のトレス諸島に住む「アイランダー(トレス諸島民)」の2つの民族が所属しています。
先住民「アボリジニ」が利用してきた歴史
アボリジニがエミューを活用
アボリジニの人々はエミューを狩猟し、肉は貴重な食料としたり、寒さをしのぐため羽毛を利用したりしていました。そして、エミューの脂肪から取れるオイルは、筋肉痛やケガ、傷などの万能薬として使用していました。
オーストラリア開拓者のエピソード
19世紀の開拓者の逸話に以下のようなエピソードがあります。
「ある白人の開拓者がエミューを食料として捕まえ、解体した肉だけを運んでいた途中に激しい日焼けと筋肉痛のため、その肉を大木の枝に引掛けその木陰で休んでいるうちにうたた寝をしてしまった。その間、引っ掛けていた肉の脂肪から流れ出たオイルが彼の日焼けし痛んでいた肩から腕に滴り落ち続けていた。彼が目を覚ますと、その部分の日焼けと筋肉痛はすっかり消えうせ、非常に驚いた彼は皆にその良さを教え始めた。」
80年代に本格的な研究開始
その後、1980年代にオーストラリア政府の支援により、エミューオイルの研究分析・臨床検査が公式に進められました。その効果・効能が科学的にも証明され、TGA(豪州治療医薬品局)の定める「医薬品」として認定され、広く認知されることとなりました。
<参考文献>「最初のオーストラリア人」1993年オーストラリア大使館広報部発行